DetonatioN GamingLEAGUE OF LEGENDS
2015.06.26

[Maa’s Report] LJL2015 S2R6 いよいよ折り返し、vs IMT 7h

2015年6月20日土曜日。
大波乱のLJL2015 S2もいよいよ折り返しとなりました。
その重要なターニングポイントとなったあの試合をMaa氏が振り返ります。
 

Macroで上回ったDFM・Microで上回ったIMT 7h

 先週のRound 6で行われたImmortal 7th heaven vs DetonatioN FocusMeは、過去最高に盛り上がった試合ではなかっただろうか。序盤にはIMT 7hが有利を取るも、DFMは思い切った作戦でイニシアチブを取り返す。それでも決まらないゲームの行方は……。

Picks/Bans

 互いのBanは特に変わった点は無く、順当に進んだ。またIMT 7hのPickにも特別変わったところは見られなかったが、DFMは一つ珍しいチャンピオンを投入してきた。Ceros選手のKarma Midである。滅多に見られることのないKarmaだが、彼女こそがDFMのマクロゲームを構築する基軸となったと言えただろう。

序盤

 比較的スローペースなゲームながらも序盤はIMT 7h有利の展開が続く。その端緒となったのがMueki選手、Clockday選手が見せたBotレーンでの戦闘だ。DFMのターゲット選択ミスを突き、窮地を凌ぎきると、逆にキルをもぎ取るビッグプレイ。これでBot, Jungleでの主導権を握れたIMT 7hは、しばらくゲームを優位に進めることとなる。
 16分にはHecarimのHomeguard TPがBotに刺さると、ADC間での金銭差が大きく開いた。
  
 もちろん一方的にやり込められているだけのDFMではなく、その間にDragonを2回確保し、Dragonカウントの点ではDFMが優位を築いた。

迎えた急転直下での判断

 育ったSivirとNautilusを相手にし、タレット無しでのFarmは出来ないと判断したか、レーンをスワップし、Yutapon-Jinxに少しでもゴールドを供給しようと試みるDFM。そうするとBonziN-Gnarはタレットの無くなったBotレーンへの移動を余儀なくさるが、IMT 7hは3人のメンバーで襲いかかり、しっかりとキルを確保した。
 この時点でDFMの勝利は厳しいと見る者が大半だっただろう。だが、ゲームは急転直下を迎える。DFMのマクロメカニクスと、IMT 7hのミス、二つが重なり事態は生じた。

 BonziN-GnarがBotで3人の手により倒されるのを確認したDFMは、Gnarを除いた残りの4人を全員Topに集めると、タレットに圧力をかけた。TopレーンでFarmが出来ないと判断したIMT 7hは、Topのタレットを放棄し代わりにADCとSupportをMidへ向かわせる。Gnarを打ち倒した3人はプッシュを継続し、互いがタレットレースをする形となった。

 Yutapon-Jinxの高い攻城性能を活かし、インナータレット程度までを先行して確保するのが目的だったDFMにとって、この展開は望むところ。
 IMT 7hが何人かをTopの防衛に回せば、タレット面では互いに痛み分け。キルを取ったIMT 7hが僅かに有利という結果になるはずだった。ところが判断を誤り、タレットレースに応じてしまう。

 これによりDFMはインヒビタータレットを含む3本を破壊。IMT 7hはMidとBotのインナータレットを破壊したが、このトレードの優劣は言うまでもなく分かるだろう。

 この致命的なミスで動揺したように見えるIMT 7hは、不要な追撃を行うと、そこに一度討ち倒されたBonziN-GnarがしっかりとRageを溜めてTPで参戦。このBonzin選手のTPは非常に素晴らしかった。これで3キルを得たDFMはその余勢を借り、Baronまでも手にしてしまう。

 まさに急転直下の展開だった。これで不利だったDFMは息を吹き返すと、なんと5000ゴールド分の有利が手に入った。さあ、反撃の時は来た… と思ったのも束の間、ゲームは終わらない。

誰もが震えたLee Sinの登場

 そのIMT 7hの屋台骨を支えたのが、韓国人JunglerのSSuN選手のLee Sinだった。今では一線級のJunglerで無いLee Sinだが、そのポテンシャルを遺憾なく発揮する彼のプレイは、まさにeスポーツ大国の凄味を感じさせる。彼の卓越したLee Sinによって、DFMは2回集団戦で敗北を重ねた。

 そのうち一回はNexusにすら届きかねない、致死的なInsecだった。その素晴らしいInsecがIMT 7hの集団戦をコントロールし続けた。マイクロ面ではIMT 7hがDFMを完全に上回っていたと言えるだろう。

 この後、一進一退の攻防が続き、最後の最後まで勝敗が分からない試合だったが、結果として勝利を得たのはDFMだった。

最後の最後まで決まらなかった試合の謎

 このシーソーゲームを分けた結果は一体何だったのだろうか。
 変化球と見られたCeros選手のMid Karmaは非常に効率的に働いていた。彼女は大きなダメージを期待できないが、SivirやHecarimを相手にし、その速度に付いていけるだけのMSを供給出来るのは、Karmaくらいのものだろう。それを上手く活かし、逃げスキルを持たないYutapon-Jinxの生存圏を拡大していた。Mid KarmaでなければHecarimの強引なイニシエートが通ってしまい、この試合は違った結果になっていたことだろう。

 またDFMのマクロメカニクスは試合を重ねるごとに向上しているように思える。オブジェクトを捨てる判断、代替で確保するオブジェクト、ドラゴンコントロールなど、どれもが高いレベルにあり、それがレートゲームになればなるほど効果的に機能する。以前までのDFMは個人技に秀でたプレイヤーが序盤から優位を確保していくタイプのチームであったが、LJL 2015がS2に入ってから、多数の技術に優れるプレイヤーが参入することになったため、以前まであったそのアドバンテージは消滅してしまったも同然だ。しかし海外遠征を通じて得た経験により、チーム全体として共有するべきビジョンというものが、より洗練されてきたのではないだろうか。

 しかしながら、レベルが上がり続けているのはDFMだけではない。対戦相手だったIMT 7hも、他のチームも、経験を積む度に進化を続けている。再びのIWCIに出場するためには、一歩先んじた実力を得るまで、努力を続けていくしか無いだろう。
 


ライター:President Maa
写真・編集:DetonatioNスタッフ

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